
武士の武具といえば、刀を真っ先に思い浮かべますが、戦国時代では日本刀はほとんど
使われませんでした。
なぜなら、日本刀は一対一の接近戦向きの武器であり、戦国時代の激しい戦いの中で主
力とする武器には向かないものでした。
戦国時代の主力武器は、前期では弓と槍が使用され、後期では鉄砲が使用されていまし
た。
戦国時代の戦いの主力は飛び道具で、死傷者の7割が弓矢(鉄砲伝来後は鉄砲が4割)、
残りの3割が投石や槍・刀によるものでした。
接近戦になる場合は、相手との距離を確保したまま、厚い鎧の隙を貫き、騎馬兵の馬を
狙うこともできる槍が使われました。
後期になるにつれ、柄を長くした槍が主力となり、その長さは10mにも及ぶものがありまし
た。
これらの槍は刺すこと以上に、騎兵を足止めしたり、接近戦では打撃を与える武器として
使用されていました。
前期の戦闘では弓矢や騎兵が圧倒的な力を持っていましたが、これらは特殊な技能が必
要だったため、限られた人数しか投入できませんでした。
しかし、鉄砲が伝来した後は、弓矢ほどには技術のいらない鉄砲にだんだんと主力が変
わっていきます。
それでも、戦国時代の鉄砲は調達が難しく高価であったため、大量に投入するには費用
が嵩むこと、また当時の銃は雨や暴風に弱く、連射するまでに時間がかかることなどから
、後期であっても連射に強い弓矢も併用されていました。
また接近戦になると、両手で抱えている銃では対応できないが、弓矢はすぐに刀などの護
身用武器に持ち替えられるのも優れた点でした。
当時の弓は至近距離であれば鉄をも貫く威力があったと言います。
戦国時代の弓は強いものを使うのが武士の誇りとされたこともあり弾力が50~60キロの
弓がざらにあったそうです。
和弓は今でも世界最大規模の全長がありますが、戦国時代の主力武具のなごりなのでし
ょう。
弓は神事でも使われてきた特別な武具ですが、戦国時代においては実践でも優れた武
具であったのです。
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